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今年のポケモン映画の感想:「オレはマサラタウンのサトシだ」という叫びに凝縮されます [大人一人でポケモン映画を見に行く委員会]

もうすぐ冬もやってくるこの頃になって、今年夏のポケモン映画の感想を書いていきますよ。

今年も大人一人でポケモン映画を見に行ってきました。

今年の映画で一番印象に残ったのは、主人公サトシが強敵や困難に向かって必ず叫ぶ
「オレはマサラタウンのサトシだ!」
という声です。
心から、いいなぁ!と思いました。

マサラタウンは、サトシ君の家がある街。旅の出発地点です。
自分が居た場所の名前で、「訪ねてくるならここで聞いてよ」という場所です。

彼がこの言葉を言う時。私が思い出すのは昨年の映画に出て来た、王国の王子です。
彼は「○○王国の某」と自分のことを名乗ります。
(それに対してサトシが「オレはマサラタウンのサトシだ!」と言ったのが、何故かもの凄く印象に残っています)
王子のその言葉に、場所への彼の誇りと責任、肩書きのようなものを感じました。
一方で、マサラタウンのサトシ、のマサラタウンには
なにもない、
前だけを見て旅に出た彼の無邪気な言い方からは、そこが帰る場所という意味合いにも私は感じられません。
対峙する相手にとって、自分自身のことをアイコン化しやすくするために、単純に出発地点を付けているという風に、私には聞こえます。

それがとても羨ましいです。

自分自身は、自分自身でしかないという当たり前で恐ろしい事実を自然に受け止めて
相手と対峙すること、自分の行動が自分から発するものであること。
年を経るごとに何かに頼れたら、誰かの評価に沿う何かがあったらという気持ちが出てきがちな私にとって、
羨ましいを通り越して、目を丸くして、ああなりたいとおもう、その一点が
今年の映画の一番の印象です。
今でも、ああなりたいと思います。

サトシが目指す究極の目標「ポケモンマスター」という称号は、ゲームやアニメ、映画の中の世界にも存在しません。彼が考え出した彼だけの称号です。
それを公言して生きていく、自分への素直さも羨ましいです。
振り返って、なぜ、自分が思う道を人に晒すのを自分はつい恥ずかしいと思ってしまうのか、それもあります。

サトシは天性の性格の素直さを持っていますが、特別な技量を持っているわけではありません。
かといって、特別なポケモンに選ばれたサトシは、偶然に選ばれたわけではなさそうです。
登場する二人の子供も、心に秘めた自分だけの思いを抱えていても、それが希有なものとは言い切れない、誰にでもやってくる、または誰でも持っている気持ちを抱えた、普通の子供達です。
特別な子供は一人も出てこない映画の中で、サトシを含め特別なポケモンに会えた三人は、誰でもその人自身にとって特別なのだという印象を与えます。特別なポケモン三匹も、無名のポケモンから生まれました。

もっと自信を持って欲しい、一人一人が自分自身を大事にして欲しい、と映画がいっているように私は感じました。

サトシはピカチュウというパートナーポケモンに出会えて、一層輝いていきます。
ピカチュウ自身も、その人生の中でとても重要な出会いをしたのではないかなと思います。
誰かと一緒に、それぞれ思いは異なっても一緒に進んでいける、そういう人生は身近にあり、まためったにないような、貴重なものだと私は思います。
うんと若かったら、そうだなぁ、「こんなことあるわけないじゃん」なんていう自分がいたかもしれません。
こういうことはあるんだよ、というのはハッキリ言わない教えない、楽しみにしてても来ないけど、いつかああそうだなって思うことがあるかもね、と、もし孫が出来たら私は孫に言います。そういう年になったなぁ。子供達を連れて観に行ったりしていたのが、いつの間にか子供達も独立してゆきました。

見て良かったと思いました。良い映画だったと思います。小さい子には怖い、悲しい場面が辛いかもしれないですが。

映画に行った時は9月の始めでした。私はいつも、夏休みの混雑を避けるように秋口に観るのです。
いつもの年なら自分を含めて一人か二人の平日昼間上映に、親子連れや一人でいらっしゃった大人の男の方、学生さんかな?二人組みの若い女性の方など、お客様が何人もいらっしゃいました。
私がポケモンをゲーム機にダウンロードしているところを見たその二人組が、
「ああー、そうだ、そういう映画だったねぇ」と言っていたのが、楽しかったです。
小さい頃にDS持って来てたんだね、きっと。



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